
このコンクールのピアノ部門は、二年に一度、イタリアの都市ヴェルチェッリにて開催されています。今回初めて訪れたヴェルチェッリという街ですが、ミラノから電車で一時間程の距離にある街です。ロマネスク様式の教会や、中世の街並みが今でも沢山残る、居心地の良い街で、コンクール期間中の約2週間とても落ち着いて過ごすことが出来ました。
コンクールは、初めにオープニングセレモニーから始まりました。勿論ですが、世界各国で勉強している同年代の素晴らしいピアニスト達が集まっていて、この人達の演奏を聴くことが出来る、同じ場で演奏することが出来るのだと思い、とても興奮したのを覚えています。その後演奏順の抽選、ピアノ選び(今回はスタインウェイかべヒシュタイン)がありました。
コンクール会場は、テアトロ・チビコという今から丁度200年前に作られた歴史ある劇場で、内装もとても素敵なホールでした。ホールに訪れる度、まるで当時のイタリアにいるような感じがして、気分が高揚していたように思います。(しかし、元々バレエなどのために作られた劇場のようで、響きを掴みにくく演奏の際にはとても苦労しました、、、、)
今回の滞在は、最初から最後まで初めてのことばかりで(初国際コンクール、初イタリアでした)、充実した日々を送ることが出来たと感じています。この経験が、次へ、またその次へとつなげていけるよう、これからも精進して参りたいと思っています。
改めて、この素晴らしい経験をするために助成して下さった福田靖子賞基金に感謝申し上げます。